2026年5月30日
テニス歴2ヶ月、初心者でも「本気」は本物だ——ATAU代表がテニスに挑戦する理由
代表・井上がテニスに本気で挑戦する理由。娘との夢から始まった個人的な動機と、スポーツクラブ運営というATAUの中期目標、Inspireとしての挑戦の公開まで。
ラケットを握ったのは、つい2ヶ月前のこと
ATAU Digital Design LLC代表の井上景太(井上)がテニスを始めたのは、2026年4月のこと。現在(2026年5月末時点)はスクールに週1回通う、完全な初心者だ。
「身内にテニスをやっている人が多くて、何度か付き合ったことはあったんですが、本格的にやり始めたのはほんとうについ最近です」
それでも彼は、この挑戦を「本気」と言い切る。それは趣味の話にとどまらない。ATAUが10年以内を目標に掲げる スポーツクラブの運営 への、最初の一歩 でもある。
個人的な夢と、会社の中期目標
高校ではバスケットボール、大学からはラグビーと、井上はずっと団体スポーツを続けてきた。チームで戦うことへの親しみも、向いているという自覚もある。それでも今回テニスを選んだのには、個人的な理由と、会社としての現実的な理由の両方がある。
個人として一番の動機は、こう語る。
「私が親とテニスをするように、将来は娘と一緒にテニスをするのが夢です」
一方、ATAUとしてスポーツクラブ運営を中期的な目標に据えている背景もある。ラグビーのような大規模なチームスポーツは、スタートアップ規模では現実的ではない。比較的コンパクトな体制で始められる可能性を感じ、テニスに目を向けた(詳しい背景)。
「会社を経営しながら新しいことを始めるとき、自分のペースで時間を調整しやすい個人競技の方が現実的だと思ったんです。それと、テニスは長く続けられるスポーツじゃないですか。実際、自分の親も趣味でやっていて」
娘との夢は、個人的な願いであると同時に、将来的にアカデミーや子どもたちへの育成活動へ広げていきたいという ATAUのビジョン とも重なる。個人の「やりたい」と、会社の「目指す景色」が、テニスという一点でつながっている。
「困難は分割せよ」——大きな目標の、いちばん小さな一歩
スポーツクラブの運営は、今の自分から見れば遠い目標だ。井上が実践しているのは、デカルトの 「困難は分割せよ」 というアプローチである(ビジョンの原点 でも触れている)。
まずプレーヤーとしてテニスの魅力を体感する。小さな大会に出て、勝ち負けの感覚を掴む。既存クラブとの協業や、単発イベントの企画——こうした段階を踏むイメージで、いまは「ラケットを握り、週に数回コートに立つ」段階にいる。
近々の目標は、小さな大会でもいいから試合に出て1勝すること。中期的にはその大会で優勝すること。初心者が口にするには大きな言葉に聞こえるかもしれないが、スポーツクラブという遠いゴールのなかで、いま手の届くサイズ に切り出した目標でもある。
「量より質」——時間が限られるなかでの上達論
井上にとって、ゴールより先に考えるべきことがある——それは「量」の確保だ。
「働いていて、育児もあると、どうしても時間が限られる。そうなると『質で勝負しよう』という発想になりがちなんですが、スポーツをやってきた経験上、私は上達の本質は質より量だと思っています」
量を最大化してから、質を磨く。この順番が井上の考え方だ。週1回のスクールを、段階的に週3回へ増やすことを目指している。
一日を可視化したら、朝型人間になっていた
では、どうやってその時間を生み出すのか。井上が取り組んだのは「自分の一日を可視化すること」だった。自社で試作している時間記録ツールを使い、行動ログを半自動で記録し、「不要な時間はないか」を見える化している。
「使い始めてから気づいたのは、子供が寝ている時間をいかに活用できるかということ。在宅で仕事をしていると、子供がいるとどうしても集中しにくい。そこで子供がまだ起きていない朝の時間に着目して、夜型から超朝型の生活に切り替えました」
この習慣の変化によって、現在はすでに週2〜3回テニスに取り組める時間的余裕が生まれてきている。Inspire で自社が試す改善の考え方が、のちにクライアントの現場にも活きる——そうした流れを、ATAUは 3つの柱 のなかで想定している。
Inspireとして、プロセスを見せる
始めてまだ2ヶ月。うまくいかないことの方が圧倒的に多い。それでも井上はポジティブだ。
「初心者のうちは、うまくいかないこと自体が楽しさのうちなので(笑)。本当の壁は、ある程度上達してから来ると思っています。成長が感じにくくなる時期が、一番しんどい」
しかしその壁すら、今は楽しみに映っている。
「そのとき自分がどんなアイデアで突破するか、今から気になるんですよね。きっとそこでまた、何か新しいものが生まれると思うので」
ATAUの Inspire は、こうした過程そのものをオープンにし続ける活動だ。スポーツクラブという大きな目標の途中経過として、この記事もその一部である。
スキルと「本気」は、別の話だ
この挑戦を通じて、井上が伝えたいことがある。
「テニスに限らず、何かを本気でやっていると言うためには、既にある程度スキルがないといけない、という風潮がある気がするんです。でも、スキルと本気かどうかは、全然別の話だと思っています。上手でも本気でない人がいれば、下手くそで本気な人もいます。でも、そのプロセスから価値あるものを得られるのは確実に後者です」
初心者でも、本気は本物だ。ATAUが 挑戦しやすい社会 を目指す理由のひとつも、まさにここにある——うまくなってから挑戦するのではなく、挑戦のプロセスそのものに価値がある、という考え方だ。
挑戦は、うまくなってからするものじゃない。娘との夢も、スポーツクラブという遠い景色も、いま握っているラケットから始まっている。
ATAU Digital Design LLC / 代表 井上景太